灰色の空

あした晴天なら

私の世界

「結婚するんですって」

「あそこの家の方が亡くなったわ」

「子どもが出来たのよ」

「あのコンビニ潰れたの」

 

私の日常が崩れていく

小さな頃からの環境が少しずつ消えていく

ずっと、変わらず、いられると思っていた

あの日遊んだように笑っていられると、信じていたかった。

 

私と遊んでくれていた人は私の傍から消えて、

全然知らない顔をして、自分の道を歩いている

 

「私の部屋の漫画あげるよ」

「読まないの?」

「うん、いらない。」

 

「このお菓子好きだったよね?」

「いや、今は好きじゃない」

 

「じゃあ、元気でね」

「もう帰ってこないの?」

「どうだろ、多分ね」

 

私の傍から、大切な人が消えていく

また1人、消えていく。

 

「離婚したんだって」

「え?」

「職も家族も家も、今まで築き上げたもの全て失って、馬鹿ねえ」

 

私の傍で、身内が不幸になっていく

また一つ、昔と変わってしまった。

 

「もう新年会は出来ないかもしれないわねえ」

 

あっけなく、もう会えなくなって

 

 

これからも私の名を呼んでくれる人は減っていく

 

 

「×××××」

 

 

優しいあの手が私の手を引いてくれた

大きなあの手が私の頭を撫でてくれた

父とよく似たあの手で私に色んな知識を与えてくれた

 

そのうち永遠に会えなくなって

それをきっと私は全て見届けることになる

 

私に残されていくのは何だろう

「身内が私の本当の宝物だった」と言える日は、もうこない。