灰色の空

あした晴天なら

umbrella

雨の音がぱたぱたと窓を叩く音だけが、静かなリビングルームで鳴っています。

日付を跨いでも尚、目を覚ましたままなのを昔のわたしこそ、何とも思っていなかったのでしょう。今は"明日起きられるかな"、なんて自立した証拠でしょうか。

ああ、いけません。また大人になったような勘違いをしてしまいます。

こんな真夜中にひとりなら、少しくらいは呻きをあげて泣くこともできたかもしれません。慣れてしまったように感情がないような涙を流すばかりです。本当は胸がこんなに苦しいのに、私から発せられるものは他人に伝わりにくいのですからめんどうくさい。

こんな文を連ねる今も胸がぎゅう、と痛むのです。その痛みが苦しいように感じるのです。

どうして私の胸は痛むのでしょうか。

私はどうして泣くのでしょうか。

一体何を得ればこんな思いから抜け出せるのでしょうか。

それまで私は誰にも伝えることが出来ずにいるのでしょうか。

 

ぱたぱた

消極的な考えを巡らすのはこんな夜のせいと、何度誤魔化して来たんでしょう。

自分が落とした涙の跡に気づかないふりをして来たんでしょう。

鼻水をすする音さえも聞かせてはいけないのだと、何を怖がっているのでしょう。

「明日起きられないよ」

掠れた声がようやく聞こえて、

私は仕方なくといったように布団へ入るのです。

「おやすみなさい」

このままずっと起きなければ、幸せなんでしょうか。